台北国際ウルトラマラソンフェスティバル(レースリポート)

2014年02月26日 21:48

 台北国際ウルトラマラソンフェスティバルは2月14日-16日に渡って、台湾台北市新生公園(Xinsheng Park)の周回コース(IAU公認)において開催された。通算3回目となる今大会は、6時間走、12時間走、24時間走、24時間走リレー、48時間走の部を含めて大勢のランナーが参加した。レース初日は冬らしい冷たい雨の中にスタートし、レース最終日は一転して夏の猛暑となった。選手には厳しい天候となかったが、ウルトラマラソンを愛好する参加者は悪天気に負けずそれぞれの目標をもってチャレンジした。

 

 48時間走の部では、日本、オーストラリア、ロシア、イギリス、中国からの選手が参加し、48時間走アジア記録保持者大滝雅之選手(426.448km)を筆頭に、オーストラリア2013年ベスト記録保持者Kevin Muller選手(407.560km)など有力ランナーが参戦した。

大滝雅之選手は一時2位に迫られる時間帯があったものの、後半に復活し優勝を飾った。記録は347.839kmで、田中克祐選手が持つ48時間走ロード日本記録(339.773km)を更新した。

 2位に入った台湾選手張智銘選手の記録は329.099kmと徐昌國選手が持つ48時間走の台湾記録(311.977km)を更新した。

女子の部では王雅芬選手が283.274と自身が持つ48時間走の台湾記録を更新した。今後はトランスフランス、スパルタスロンへの参戦を予定し、更なる飛躍が期待される。

 その他、日本選手では、60-64歳の世界記録を目指して果敢にチャレンジした黒田宗治選手は、中盤苦しい展開になるものの我慢の走りを貫き、315.964kmと4位入賞。伊藤則雄選手は280.560kmで総合8位と健闘した。

 また中国人選手の健闘が目立った。48時間の部では、陳躍妹選手は222kmの成績を残すほか、24時間走の部では趙紫玉選手が222.444 kmで優勝した。

 今大会では、台湾国内におけるウルトラマラソン普及の機運が感じられた。今後も大会の更なる成功が期待されるほか、多くの海外ランナーの参加も歓迎する。

                     

 

 

 

大滝雅之選手コメント:

                    

 今回は優勝できて大変嬉しいです。両足を故障してしまい、手術後の初優勝なのでとても嬉しいです。

台湾は毎年レースに来ているので、応援してくれる人もいるし、台湾の選手もレース中に非常に優しくしてくれます。だから、とても気持ちよく走ることができました。日本人の選手のほとんど皆が、レースを通じて台湾の事を好きになり帰国していると思います。

ところで、今回も感じたのですが、台湾のウルトラマラソンのレベルが、10年前と比べて格段に上がっている実感があります。ですから、私も優勝に浮かれてばかりではいけません。

このすばらしい大会に来年も参加したいので、その時はランナーの皆様、関係者の皆様、再びよろしくお願い致します。